先生の白い嘘(3)

美奈子の嘘の話を聞きながら、美鈴は彼女へ憐憫の眼差しを向けていました。美鈴が「美奈子の本当の面白さを」知ったのは、早藤に犯されてから。吐き気がするほど嫌いな男に、自分は「彼女を見下す座席」与えられた……。美鈴のその解釈は、思わずぞっとしてしまいます。見栄を張って虚言を吐いてしまう女。マインドコントロールされてしまった女。抗いたいのに逃げられない女。元凶である一人の男を取り巻いたドロドロの人間関係の中で、美鈴に想いを寄せる新妻の健気さが唯一の救いです。しかし、彼もまた、狡猾な同級生に操られ……。様々な人間たちが、性を通じて病んでいく。人間の直視したくないはずである部分を、ダイレクトに描写しているところが見ものです。。

2015年05月10日