困っている外国人を助けた話

これは私が大学一年生の時の話です。真冬で、2日連続で雪が続き、積雪40センチくらいと、交通網も麻痺して大変だったのを覚えています。私は電車で10分するところでアルバイトをしていました。その日もアルバイトがあったので、雪を掻き分けながら駅まで行きました。しかし、案の定雪のせいで電車は止まっていました。仕方なく、友人に自動車を出してもらい、雪の中アルバイト先まで自動車で移動していました。路面は凍結しているので、自動車といえど、かなりゆっくりなペースで走行していました。人通りは少なく、雪も吹雪いているなか、傘もささずに成人男性と思わしき人が道の脇に突っ立っていました。助手席に座っていた私はどうしたものかと様子を伺っていました。すると、その男性と目が合いました。フードを被っていてわかりませんでしたが、外国人でした。助けを求めるような仕草をしたので友人に自動車を止めてもらい、窓を開けて話しかけて見ました。日本語はあまり通じず、英語が話せそうだったので、英語で簡単なやり取りをしました。すると、バスを待っていたが来ないので歩いて目的地まで行こうとしていたが、雪が酷く断念しようとしていた、と言っていました。目的地は車なら5分程度で着くところでしたが、この雪の中歩いて行くのは大変だろうと思い、自動車に乗せてあげました。目的地まで送ると笑顔で「アリガトウ」とぎこちない日本語を使って笑顔で車を降りていきました。アルバイトには遅刻しましたが、いい気持ちでした。当時、最難関のひとつと言われる大学に通っていましたが、今思えば恥ずかしいくらいの英語レベルでした。受験英語では点数が取れて、熟語や単語、文法などをしっかりと暗記してきたわりには、実際の会話となるとたどたどしくなってしまう。英字新聞は読めても、洋画をオリジナルで聞き取れないようなレベルです。大学のクラスメートも半数はそのようなレベルで、日本でトップクラスの大学に来ても、この程度のレベルなのかと驚きもしました。実際、クラスメートには帰国子女も多いので、クラスの半数はネイティブ並の英語力です。かたや、私並みの日常会話でやっと付いていける人たちと、実力が違いすぎました。もちろん授業も、洋書を原文で読んできた上で、英語でディベートすることを要求するという高度なものから、英語の小説を一文一文、生徒たちが訳していくという高校生なみの簡単なものまで、さまざまでした。ですので、よく情報を得たうえで単位登録をしないと、全く授業に付いていけず単位ごと落とすしかないこともありました。ネイティブ講師も多く、外国語センターという教育機関も併設していた大学だったので、努力しだいではもっと英会話ができるようになるチャンスがあったにもかかわらず、活用できなかった自分が残念です。社会人になって海外旅行によく行くようになってから、英会話スクールを何校か通ったこともありますが、講座料の高さと講師の質の悪さに長くは続きませんでした。大学時代に一流の講師による講義を受ける機会に恵まれていたことを、卒業してから実感し、とても後悔しています。今だかって英会話はモノにはできていませんが、たくさんの海外旅行を重ねた結果、簡単なひとり旅程度ならできるぐらいの英会話が、なんとかできるレベルです。といっても、飛行機の欠航やホテルのダブルブッキングなど、不測のトラブルが起きるたびに、滅茶苦茶な英語を振り回し、なんとかその場をしのいでる状態です。学生時代にもし戻れるならば、もっと大学を活用して、英会話を勉強したいとつくづく思っています。

2016年11月24日